Shiopon Labo

しおぽん(@shiopon01)の個人ブログです

エンジニア、会社に給料を上げてもらうのは難しい 説

この記事が腑に落ちたので、思いついたことをちょっと書く。

blog.tinect.jp

本題

それなりの給与がもらえるかどうかは「人に投資すると売上が伸びる会社で働いているかどうか」

この一文が腑に落ちた。これは言い換えると、「人に投資することで売上が伸びる会社は、社員の給料を上げやすい」ということだろう。

エンジニアは職業柄、投資をされたところで会社の売上を直接伸ばすの難しい。そして何より、投資の結果が見えにくい。(知識労働者あるあるなのでは)

このような原因もあり、多くの企業でのエンジニアへの投資は最小限とされている。つまり、給料が突然上がることがほとんどない。

ほとんどの場合、エンジニアへの投資は先行投資だ。スタートアップ企業では、良いエンジニアを集めてモチベーションを高めるために先行投資を行う光景をよく見る。ただ、これはスタートアップだから先行投資が行われるというわけではなく、事業が少なく、投資の結果が見えやすいスタートアップが投資を行いやすい環境にあるだけなのだろうが…。(お金がないスタートアップの話もよく聞くので、一概にこうとは言えない)

逆に、体力はあれどモチベーションのような不確定なものに投資を行わない大企業などは先行投資ではなく成果報酬となりがちだ。社員が多い場合はなおさらその傾向がある。こういう企業では残念ながら、経営者は今エンジニアに払っている給料が十分なものだと考えているので、エンジニアの給料を上げるなんてことはほとんどしない。開発環境(PCなど)への投資のような、比較的安価な先行投資すら知ったことではないという経営者も多いのも事実。

PCの性能は生産性に直接繋がるが、残念ながらモチベーションへの投資がそのまま利益に繋がるわけではない。そのため、こういった先行投資を行わない企業で働くエンジニアが自分の給料を上げてもらうのは、大変な活動となりがちだ。

そのためにはエンジニアは何をするべきか。成果が見えにくいのなら、実績として結果が残ることを行うしかない。ここで言う結果とは、 直接的な会社の利益 である。

エンジニアの給料を上げる方法(例)

直接的な会社の利益とはどういったものか。以下は簡単な一例。

例えば、 社内のワークフロー改善を行い続ける ようなことだ。これはモチベーション改善や環境改善とかではなく、もっと根本的な、仕事の工数を削減するようなワークフローの改善という意味。削減された工数はだいたい数値に現れるし、改善したことによって社員や顧客の満足度が向上したのならなお良い。いわゆる業務コンサルのような仕事。

または、実際に 自分が仕事を引っ張ってくる 選択もある。自分が所属している会社が中小企業であるなら、自分がそれなりの仕事を引っ張ってくれば間違いなく会社の利益となるからだ。(これは営業のような仕事…。)しかし、所属している会社が大きいとこれは難しい。大企業ではそれなりに単価が高い仕事を求められがちなため。

このような、直接会社の利益となる活動を行うことが確実にエンジニアが給料を上げる第一歩だと考えた。エンジニアではあれど、直接的な利益を生み出そうと思うとエンジニア以外の仕事もこなさなければならない。

この結果を持って、「私は業務のワークフローを改善し、結果として○時間の工数を削減した。(会社のために仕事を持ってきた)そして今後もこの活動を行い続けるため、私に投資してもらいたい。」と強気に役員とかに凸して認めてもらおう。

エンジニアらしい選択肢として、 エンジニアとしてめっちゃ頑張る (ヘルプ入りまくって、ツール作りまくって、社内活動頑張る)という選択もあるが、これで給料が上がるかは難しい話だ。その活動を認めるかどうかは経営者次第なところが大きく、会社としてのエンジニアへの理解が求められる点でもある。(こういうことができる人は、エンジニアへの理解がある会社で働くべきでは)

おわりに

エンジニアが給料を上げるには、例えば次のような、直接的な利益を生み出すエンジニア業務外の活動などが効果的だという話をした。

  • 業務の工数を削減できるようなワークフロー改善の継続(コンサル)
  • 自分が仕事を引っ張ってくる(営業)

キーワードはおそらく「会社の利益」と「継続」。

エンジニアへの理解が無い会社だと、エンジニアの満足度向上などモチベーションに関わる活動のほとんどは評価のポイントにならないので、その点は注意。

給料を上げる難易度は会社によって違う。エンジニアへの理解があり、なおかつ体力のある企業であれば給料を上げることは容易だろう。しかし、エンジニアへの理解が無い会社であるなら、それは難しいものになる。多くの企業では管理職になることで給料が上がるキャリアプランが準備されているが、これもエンジニアとして働きたい人には辛い選択でもある。

どうしても難しそうなら 転職するしかない(オススメ)